一般歯科では、歯を失う原因として最も多い虫歯と歯周病、ならびに歯の欠損部を補う治療を行っています。
また当院では、治療にあたっては無痛治療を心がけており、世界で最も細い麻酔針、よく効くゲル状の表面麻酔、またコンピュータ制御の麻酔器などを使用しておりますので、「歯医者は痛い」というイメージから歯医者嫌いになってらっしゃる方も安心してご受診ください。
一方、虫歯や歯周病の進行を防ぐには、歯科の治療だけでなく、日々の正しいブラッシングにより、お口の環境を悪くしないようにする心がけが欠かせません。
当院では患者様お一人お一人の歯並びや、磨きにくい箇所を拝見した上で、患者様のお口に合った丁寧なブラッシング指導を行っております。
口の中の"ミュータンス"という細菌は、歯に付着した食べかすや糖分を代謝して"酸"を作り出し、この酸が歯を溶かし始めます。これが初期の虫歯です。
さらに進行すると、患部に細菌の塊(バイオフィルム)が繁殖し、虫歯は拡大してしまいます。
虫歯の進行度合いは、「初期=C1」「中期=C2」「後期=C3」「末期=C4」の4つの段階があり、段階・状態によって治療法もそれぞれ異なってきます。
初期の虫歯は自覚症状が無く、ほとんど痛みもありません。そのため歯が痛み、しみ出して来た頃には、ある程度進行した虫歯になっていると言えます。「食べるときに歯がしみる」、「ちょっとしたことで歯が痛む」などの、違和感はありませんか?
そのまま放っておくと、さらに虫歯は進行していき、治療にも手間がかかるようになりますので、早めに受診をお勧めいたします。
虫歯の治療を行った後、定期的なメンテナンスを行うことにより、虫歯の再発を防ぐことができます。
また当院では健康な歯を長く保つために定期的な検診をお勧めしています。
虫歯の予防には、歯のお掃除が大切です。硬くなってしまった歯垢(歯石)は通常の歯磨きでは取り除けないので、歯科医院でしっかりクリーニングして歯を長持ちさせましょう。歯が痛くなってから歯科にかかるのではなく、歯の検診を兼ねた定期的なご来院をお勧めいたします。
歯周病は、歯を支えているまわりの組織(歯周組織)に起こる病気です。
歯周組織が、歯垢(プラーク)に含まれている歯周病菌(細菌)に感染することで歯茎(歯肉)が腫れたり、または出血などをして疲弊し、最終的には歯が抜けてしまう疾患です。
このプラークが石灰化して硬くなって歯石になると、通常のブラッシングでは取り除けなくなり、歯周病は悪化します。歯と歯肉が付着しているすき間に歯周ポケットが出来、さらに炎症が歯肉の内部に進行すると、膿が出たり、歯肉溝が深くなったりしていき、歯根膜(しこんまく:歯と歯槽骨を繋いでいる組織)や歯槽骨(しそうこつ:顎骨のうちの、歯を支えている顎の骨)が破壊され、歯を固定する力が徐々に弱くなり、歯がグラグラしてきます。このままの状態を放置すると、ついには歯を失うことになります。
歯周病は、日本人が歯を失ういちばん重大な原因であり、初期の段階では自覚症状がほとんど無いので、気付かない人が多いものです。実際、日本人の成人の約8割が歯周病(歯肉炎・歯周炎)に罹患しているという統計もあります。
歯磨きが不十分なことにより、歯と歯肉の間に細菌が棲みついて歯垢が溜まると、そこに炎症が起こります。これが歯周病の始まりです。初期段階では、自覚症状はほとんどありません。
歯周病は初期では通常、自覚症状が無いままに進行し、歯を失う最大の原因となっています(虫歯にならない人でも歯周病にはなりえます)。
また歯周病が進行すると、毛細血管を伝って歯周病菌が全身に運ばれてしまい、これにより心疾患、肺炎、糖尿病などの発症リスクを高めたり、病状に悪影響及ぼしたりすると考えられています。全身の健康を保つ上でも、常日頃からの歯周病ケアが大切になってくるのです。
以下のような症状が感じられたら、お早めにご相談ください。
歯周病の治療は、進行の程度により方法もそれぞれ変わってきます。
歯周病の治療で必要なことは、定期的に歯科医院でメンテナンスを行うことと、日々の正しい歯磨きです。歯科医院に定期的に通っても、毎日の汚れを落とさなければ意味がありません。
プラークや歯石、ならびにバイオフィルム(細菌の塊)をキレイに除去します。ブラッシングでは落とし切れない歯の裏や歯間の汚れを取り除くことで、歯周病の進行を抑えます。
ルートプレーニングとは、目に見えない歯周ポケット内部に入り込んだ歯石を取り除き、さらに歯根を滑らかな面に仕上げる治療です。
歯周ポケットが深いと歯肉の下に歯石が付着してしまいます。また、歯根には細菌が出す"毒素"が根面に浸透しています。そうした歯石や細菌を除去し、根面の汚染物質を取り除きます。
フラップオペレーションとは、ルートプレーニングでは取り切れなかった深い部分に存在する汚れや、バイオフィルムを取り除く治療です。
ルートプレーニングと違う点は、歯肉に「切開」を加えることです。切開により、歯肉の深い部分まで直接目で見ることが可能になり、歯根の表面まできれいにすることが出来ます。なお、治療には麻酔を用いますので、痛みが出ることは、ほとんどありません(患者様によっては、治療後に腫れの出る可能性があります)。